アニメ化決定で期待の『怪獣8号』が“つまらなくなった”と言われる理由

『怪獣8号』(著者;松本直也)はマンガアプリ『ジャンプ+』で隔週金曜日に連載中で開始当初から話題になっている人気作品です。

その人気はユーザーからの投票結果でランキングが決まる「次にくるマンガ大賞」web部門で2021年の1位を受賞し、『ジャンプ+』の連載作品としては100万部・300万部・400万部で発行部数本数として当時の最速記録をたたき出すほどです。

そんな人気作品なのですがGoogleで「怪獣8号」と検索するとサジェストには「つまらない」「打ち切り」といったネガティブな検索ワードが並んでしまっています。

2023年8月に発売した最新10巻は推定約13万部と過去の売り上げから落ち込みは見せているものの、依然として人気の作品には変わりありません。

それなのに、なぜ「つまらない」「打ち切り」といったネガティブな検索ワードが並んでしまうのでしょうか?

結論から言うと「敵が代り映えしない」「展開がワンパターン」「ストーリーが進まない」の3つです。それでは続けて詳しく考えてみましょう。

目次

『怪獣8号』が「つまらない」と言われる理由3つ

敵が代り映えしないから

主人公・カフカたちの敵として多くの怪獣たちが存在しますが、物語上の大きな敵として立ちはだかるのはカフカこと「怪獣8号」に引き続きナンバリングされた「怪獣9号」「怪獣10号」といった識別怪獣たちです。

特に怪獣9号は物語上の強大な敵として序盤から登場しているのですが、その陰湿な性格やエリンギのようなキノコに似た外見、あまりにもしつこい登場などが嫌われています。

例えば『呪術廻戦』の夏油(羂索)など同じように序盤から登場し、物語の裏から手を引く悪役はほかにもいます。

しかし、主に虎杖たちの敵として立ちはだかるのは真人をはじめとした特級呪霊や彼に賛同する呪術師(呪詛師)などで、夏油はここぞという場面でしか前には出てきません。

それに対して怪獣9号は自身が前線に出る場面も多いうえに決定打を与えたと思っても命からがら逃げ伸びています。

これが読者のフラストレーションが溜まって「しつこい」と嫌われています。さらにはその目的や動機なども謎が多く、なかなか本心を見せないのもキャラクターとして魅力を感じにくいのでしょう。

それなりの信念や理念を持ったファンがつくような悪役の登場が待ち望まれているのかもしれません。

展開がワンパターン

90年代ごろにジャンプがキャッチフレーズとしてあげていた「友情・努力・勝利」を地で行くような王道の作風が魅力な本作。

それがピタリとはまったのが人気の一因でもあるのですが、王道かつ読者に臨まれているような展開となると「どこかで見たような」という印象を受けてしまうこともあるかと思います。

特に怪獣9号の配下である識別怪獣クラスの強敵が大挙して押し寄せてくる現在の展開では「渾身の一撃も歯が立たずピンチに陥る」から「回想シーンで自分の本心を理解する」と流れ、最終的に「自身の限界を突破した一撃で敵を倒す」という一連のパターンが続いてしまっています。

物語の本筋としても前述のように怪獣9号に一矢を報いるものの始末するまでには至らず、物語の裏で暗躍し続ける展開となっており、それもまた代り映えがしないと感じる要因にもなっているでしょう。

ストーリーが進まない

当初は毎週連載とされていましたが、いつしか隔週刊の連載に変更され連載ペースそのものが低下しています。

そうした背景も理由としてはあるのですが、2022年9月に掲載された第70話以降では主人公のはずのカフカが一切登場していません。

もちろん他のキャラクターたちも魅力的ではあるのですが、30代のおじさん主人公であるカフカ並びに怪獣8号の活躍を期待している読者からすると焦らされ続けているような状況ではないでしょうか。

また前述のように数週間にわたって新能力の披露、上回る敵の力によるピンチと覚醒が繰り返されているので物語自体が確信に近づいている気がしないのもストーリーの進みが遅いと感じてしまう一因かもしれません。

『怪獣8号』は打ち切り?

ここまで読んできたならわかると思いますが、『怪獣8号』が打ち切られるようなことは現状ありえません。

2024年春にはアニメ放送も控えていますし、単行本売り上げも9巻発売時点で1100万部を超えるほど好調なので打ち切られる理由がありません。

物語が最終局面を迎えていて怪獣9号との決戦を終えた後に続くのかどうかという正念場ではありますが、少なくても現在の「群発災害」編はキッチリ終わらせると予想しています。

不満はありつつも『怪獣8号』は面白い

やっぱり王道作品なだけにありきたりにも思えますが展開は熱いですし、癖のあるキャラクターの活躍には夢中になります。

周りからどうこう言われても好きなことは好きで楽しんでいくのが一番かと思います。

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