ヤングガンガン 2018vol.20(10/5発売)に掲載されている『たとえ灰になっても』第50話の感想です。
本誌の最新話までのネタバレがありますので読みたくない方は注意してください。
第49話「黒いアイドル、金のアイドル」の感想はこちらから
必死の抵抗を試みるもシロエルの手痛い一撃を食らって瀕死となってしまった†姫蘭†でしたが、前々回に前回と彼女の挫折と再起が描かれていきました。
しかし、ゲェムに参加したという事は金銭的に困った理由があるはずで……?
第50話「メイプルリーフ」
マネージャーとして再起を図ろうと、2代目†姫蘭†こと中満智子を見出した†姫蘭†でしたが、半年間の育成期間とデビューから一月で順風満帆にスターダムへと駆け上がっていたようです。
三ヶ月後にはCDデビューを控えて、さらにはテレビへの出演も決まっていたようでしたが……
無情な引き抜きで持って行かれてしまう2代目†姫蘭†なのでした。理由が金銭面で条件の良い方へと渡っていくのは何というかクレバーです。
とりあえず一週間だけ保留にさせて金銭を工面しようとする†姫蘭†でしたが、弱小プロダクションでは人間に投資するだけのお金は持たず……というか、そもそも借金を抱えてしまっているのでそれどころではなかった。
最後の手段として自宅の金庫に隠されているお金を頼ろうとしますが、それも空っぽ。そのお金を取りに来た叔父もこのままでは不渡りを出してしまうと半狂乱になっています。
「一時は倒産の危機に陥っていた」とは一話での弁ですが、時系列的にはどうなっているのでしょうか。カエデの正体がもしやですし、それならば叔父の正史もゲェムに参加しているということもあるのかも。
最後の手段にサラ金に手を出そうという†姫蘭†は「エンジェルファイナンス」とか怪しすぎる会社を訪れ、借金を頼みますが断られてしまいます。しかし、近々開催される”ゲェム”に勝利すれば……ってどう考えてもクロエルだ(笑)
命をかける覚悟をした†姫蘭†はエレベーターで転落死。シュールすぎる二コマ漫画ですが、どうなってるんだこれ。
理由が分かったところで、クロエルの無情の宣告を受けたシロエルに鯖折りされてしまう†姫蘭†。慈愛の天使っぽさを出していながらやってる事は悪魔すぎる……。
結構、くどいくらいの描写で時間をかけながら殺されていくので本気でエゲツないとしか言いようがありません。
格闘地獄という事で丸焦げなファラリスの雄牛と比べたら物足りなさはありましたが、ようやくこれでこそという感じですね。
未だにどこでその歌を聞いたのか思い出せないで引っかかっているカエデでしたが、残念ながらシロエルに†姫蘭†が殺されてしまうまでには間に合わず。今際の際に思い出す、何も残されたものなどないと思った†姫蘭†の現世の姿=四宮輝子に抱かれるその息子の正輝というようですが……。
死亡して現世の姿へと戻った†姫蘭†の姿を見たカエデは引きつった顔で「こんなところで何やってんのさ……」と亡き母親に向かって言葉をかけます。
大混乱しているようですが、仕掛けていたクロエルからしたらしてやったりって感じですね。
感想まとめと51話の予想
2代目†姫蘭†を引き抜きから取り戻そうとしていた†姫蘭†はあえなく死亡。でも、たとえお金があったとしてもあの様子だと2代目の中満智子が輝子=†姫蘭†から離れていくのは必然だったように思えるのですが……。
気になるカエデの正体も良真の従兄弟である四宮正輝だと判明しましたね。両親やユキと違い、普通の生活を送っていればお金に困る事はなさそうですが、彼がどうしてゲェムに参加することになってしまったのか気になります。
母親とは久しく会っていないようですので、父親の絡みなのか良真と同じく幸花を救おうとしたのか……それとも彼なりの他の事情があるのか。
そんな中で次回はまたしても休載になってしまうという……。他雑誌でも連載を行なっていたり単行本作業なりで忙しいのはわかるのですが、やっぱり休載が多い。この続きが読めるのはまた一ヶ月待ちとなってしまいますが気になる事はたくさんなので首を長くして待ちたいと思います。
次回、第51話の感想はこちらから
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