春場ねぎ先生の『五等分の花嫁』の週刊少年マガジン2019年29号(6/19発売号)に掲載されている第89話の感想です。 本誌のネタバレがありますので読みたくない方は注意してください。 前話”第88話『私とある姉妹2』”の感想はこちらから
第90話「私とある男子2」
物語の影に隠された答えが次々と明かされていく!
一旦過去へと遡り”みんな一緒”だった五つ子姉妹が監督の言葉や京都での出会いと事件、母親との別離に女学院での挫折が描かれてきました。その中で変わっていくものと同時に変わらないモノもあって……それを踏まえて前回の終わりではスタートラインへと回帰してきた訳ですが、今回はその先という事で怒涛の伏線回収が待っていました。
前回の感想で四葉は一体いつから風太郎が思い出の男の子だと気がついていたのかという疑問があったのですが、早速その答えがありました。まさか最初からだったとは……という感じですが、勉強嫌いの五つ子の中で1人だけ協力的だったり勉強に抵抗感がなかったりした事を考えると自然な流れかもしれません。
運命の再会を果たしルンルン気分でブランコを漕ぐ四葉はこのまま勉強を改めて頑張って自分が”写真の子”である事を告白しようと考えてしまいますが……実は三玖もフータローを好きになっていたという衝撃の事実が発覚。第4話「合計100点」の四葉視点ですが物凄くバレバレな表情をしていたんですね。
夏祭りの時の一花は本当に忘れているのでなんだかまだ素っ気ない感じがします。恐らく最初に好きになった原因であろうカメラマンからの逃亡劇とオーディションもこの後のはずですし……。
しかし、病室で五月にした思い出の女の子との出会いから将棋星人の下りをしっかり四葉も聞いていたとは……道理で丁度いいタイミングで顔を出すはずです。
「七つのさよなら」でフータローと五月が話していた時も木陰から聞いていたようで……約束をちゃんと覚えていた事で動揺してしまったのでしょう。バレてしまった事で学校のカバンと零奈の変身セットを渡せたので結果オーライといったところなんでしょうけど。
全てを聞いた五月が零奈に変装し四葉の代わりに思い出の少女として再会を果たし……一時の別れとなります。この時も結構都合が良いタイミングで四葉が現れているんですよね。影ながら二人の様子を見ていたようなので腑に落ちるところです。そういえばこの時のお守りってどうなったんでしたっけ、もしかしたら5年前の京都の真相でも書かれているのではという気もするんですが。
秘められた四葉の思いが明らかに
時は3年生の夏休みに進みます。相変わらず二乃と三玖は意見が合わなかったりするようですが、一花の姿が見当たらないのが気になりますね。
大学へ進学するのではなく料理の学校へ行きたいという三玖でしたが着々と自分磨きをすすめているようです。
四葉は相変わらず自分が京都の子である事を明かす事を拒んでいるようで……自分の幸せよりも姉妹たちの幸せをとったんだと思いますがなんだか切ない結果になりますね。
最後に夜のブランコで自分の内に秘めた思いを呟く四葉。これからもその思いを秘めていくのでしょうけど、勝てないけど負けない以上なんだか割り切れない感じはしますね。まだ京都の子の正体がフータローに判明した時にどう動くのかわからないのでチャンスはありそうですが……。
まとめ
ずっと他の姉妹を応援してきた形になる四葉の思いが明らかにされましたが……なんとも辛すぎる結果です。今回を踏まえてみると「勤労感謝」だったり「おまじない」だったりという四葉主役回の印象がガラリと変わってしまいそう。
この記事を書きながらもチラチラ以前の単行本を読み返したりしていたのですが、同じはずなのに後で読み直した時に行動の理由がわかったりするのは本当に面白いです。
四葉が今回の話を経て五つ子のフータロー争いにどう関わってくるのか未知数なんですが、やっぱり自分からフータローを追う事はないんじゃないかなという気がします。それにしても最初から共謀していたならば清水寺で五月が四葉に問い詰められた隠し事って一体なんだったんでしょうか?
これまでの伏線も解消しつつあり大詰めではあるんでしょうけど、最後の最後までどう転ぶのかわからないのが楽しみですね。
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