荒井ママレによる医療ドラマ漫画『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』が面白かったので紹介します。コミックゼノンにて連載中で記事執筆現在の既刊は1巻となっています。
「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」のあらすじ
総合病院の薬剤師2年目として働く、葵みどり。医師のように頼られず、看護師のように親しまれなくても、今日も彼女は患者の「当たり前の毎日」を守るため、院内を駆け回る!! 陰日向であなたを支える医療ドラマ!!
「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」のここが面白い
医療モノにしては珍しい薬剤師主役!
医療の現場を舞台にした漫画は有名なだけでもあげたらきりがないほどありますが、その多くは直接的に関係しやすい医者(とは言え医師も範囲広かったりしますが……)や看護師が主役になっています。しかし、この作品の主人公は薬剤師という比較的に患者の目に付きづらい裏方の仕事を務めています。
思えば今では病院の近所に薬局を併設していたり、ドラッグスーパーが増えてきた事により直接薬を処方してもらえる機会って減ってしまったような気もします。
そんな陰の立役者である薬剤師ですが、この物語の主人公である葵みどりはまだまだ2年目ということもあって仕事に徐々に慣れてきた新人といった感じ。そんな彼女の元にトラブルが降りかかったあり、時には自分から首を突っ込んでいったりして立ち向かっていくお話です。
薬剤師って簡単な仕事じゃない!
なんとなく薬剤師って医師から頼まれた薬を棚から出してきて処方するだけの簡単なお仕事と思われがち……だけど、そうじゃないんです!
彼女たちも薬の専門家ともいえるべき存在で日々、患者さんの為に色々な努力をしているんです。それがよくわかるのが1巻に収録されているお薬嫌いの子供のエピソード。
利き薬をしていて怒られてしまうみどりでしたが、そんな彼女の知識が患者の役に立つというエピソードです。
錠剤が苦手だったり、薬の苦い味が嫌いだったりして飲みたがらない子供は少なくないと思うのですがそんな子供に対してどうにかお薬を飲ませて良くしようと四苦八苦するお母さんの行動が裏目に出てしまったり……。そんな子供とお母さんのために走り回り、自分の経験からアドバイスをしたりします。そんなみどりを陰ながら助ける上司の瀬尾さんや周囲もとても素敵な感じです。
その話に限らず”私は医者じゃないから関係ない”じゃなくて、病院従事者としてとにかく薬剤師として患者のためになんとかしようと努力する彼女が見ていてとても気持ちが良い物語になっています。
まとめ
様々なトラブルに見舞われるも最後は気持ちよくハッピーエンドで終わる本作。とにかく心温まるエピソードの数々にこちらまでスッキリしていくような気がします。
大体のエピソードが1話限りで終わっていくのでちょっとした時間に読みやすいのも良いポイントですね。
薬剤師を目指している人にも、そうでない人にも薬剤師ってこんな仕事をしているんだと感じて欲しくなるこの漫画。是非とも手に取ってもらいたい一作になっています。
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