こんにちは、かなめです。今回は「アンタゴニスト」を紹介します。
特撮ヒーロー番組に出てくる悪の組織が現実に現れたらどうなってしまうのか……、そんな出来事が実際に起きてしまった世界で事件に巻き込まれていく一人の少年を描く漫画になっています。
原作に藤栄道彦、作画を「今際の路のアリス」「正しいコドモの作り方」の黒田高祥でコミックゼノンにて連載されています。コミックスは現在3巻まで発売中となっています。
ここからは「アンタゴニスト」のあらすじと見どころを中心に魅力を紹介していきます。
「アンタゴニスト」のあらすじ
2018年、日本史上最大最悪のテロ「ヘルトピア事件」発生。
敵は超人的な能力を持つ“悪の改造人間”達。
そして、ごく普通の高校生・神条恒彦がヘルトピア事件に巻き込まれる所から物語は始まる――。
「もし、ヒーローがいない平和な世の中に、悪の怪人達が現れたらどうなる?」をコンセプトに、
悪の組織と日本警察の攻防が展開するパニックサスペンス!!
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随所に差し込まれる昭和の特撮オマージュが良い
悪の組織「ヘルトピア」が起こしたバス事故に巻き込まれ、誘拐されてしまった主人公”神条恒彦”。
作中でも名前をぼかしつつ言及されていますが、手術台に寝かされて改造を受ける様子は「仮面ライダー」の「本郷猛」がショッカーから受けた仕打ちに似ています。
更に悪の組織「ヘルトピア」の戦闘員もあの骨模様によく似た黒タイツだったり、最初に現れる相手がクモ男やコウモリ男といった序盤に現れる敵だったりとカナリ意識をしている感じ。
余談ですが平成仮面ライダー1作目で同じく初代を意識した様な「クウガ」でも最初に出てきたのはクモ男の”ズ・グムン・バ”ですし第2話ではコウモリ男の”ズ・ゴオマ・グ”とも交戦していたりします。
神条恒彦はヘルトピアに立ち向かう事ができるのか
身体能力を強化され特殊な力を持つヘルトピアの”怪人”や”戦闘員”といった敵に狙われながらも神条は同様の力を持ちません。
人間の部分が邪魔をしているのか物語の序盤では筋肉が付いたぐらいで普通の人間と見た目は変わりません。相手も銃で滅多うちにされたり高所から落ちれば普通に死んでしまう程度なので太刀打ちできない訳でもないのですが凄い力を持ったヒーローが無双する話とはちょっと違う感じです。
何らかの能力には目覚めていそうなので先々で超人同士の戦いにはなりそうですが、それは同時に人間からかけ離れていく事も意味していて、事件が解決した時に一般生活に戻っていくためには複雑な部分でもあります。
敵か味方かハチ女
人間の理性を保ったまま怪人の能力を使用できるキャラクターも登場してきます。
特定の条件でハチを操る事ができる高校生ぐらいの少女なのですが、現在のところは利害関係は一致していて敵対者にはならなそうな感じ。それでも「ヘルトピア」陣営の人間なので安心はできず……。
方言がチャームポイントの彼女が果たしてどうなっていくのか行く末に注目です。
悪の組織「ヘルトピア」の正体は⁉︎
もちろん『アンタゴニスト』の世界でも最初から悪の組織が実在していた訳ではありません。
ならば誰が一体どんな理由で悪の組織”ごっこ”を始めたのか……物語が進むにつれてそんな謎が断片的に明らかになっていきます。
どうやらタイトルと同じ「アンタゴニスト」と呼ばれる薬が関係して某国でも同様な事件が起きている様なのですが……。
「ヘルトピア事件」がより大きな陰謀の目眩しになっていて、とてつもない大事件が待っていそうなのが気になってしまいますね。
「アンタゴニスト」の感想まとめ
現代に特撮の怪人が現れてテロリスト行為を繰り返す「アンタゴニスト」ですが、どうやら一筋縄ではいかなそう。
誘拐事件の被害者として否応がなしに巻き込まれていく恒彦がどうやって立ち向かっていくのかは気になるところです。
そんな感じで題材としては面白いのですが物語が忙しなさすぎるせいで感情移入しにくかったり理解しにくいのが難点になっています。
強大な敵を相手に全体的に主人公がオタオタしているのもマイナスでしょう。
そんな感じで惜しい部分も多いのですが未知の状況にワクワク、ハラハラしてしまうのも事実。一皮向けて更に面白くなることを期待してチェックしてみても良いかも知れません。
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