スーパー戦隊の新たなる挑戦! その先に待つのは「ユニバース化」か?

 2024年3月より放送中のスーパー戦隊シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』が第3クールを迎えるにあたり、新たなキービジュアルを公開しました。そのなかには、2014年放送の『列車戦隊トッキュウジャー』から「トッキュウ1号」の姿もあり、5月に登場した2008年放送の『炎神戦隊ゴーオンジャー』の「ゴーオンレッド/江角走輔(演:古原靖久)」に続くコラボを予感させます。

(C)テレビ朝日・東映AG・東映

■スーパー戦隊シリーズの抱える問題点

●活発化する「スーパー戦隊シリーズ」の動き

 今年は、現時点で2作品とのコラボが実現しており、過去のスーパー戦隊を絡めた展開が活発化しています。さらに、2023年放送の『王様戦隊キングオージャー』は、毎年恒例のコラボ作品「VSシリーズ」を終えた後も、東映特撮ファンクラブ(TTFC)作品として、5月には『特捜戦隊デカレンジャーwithトンボオージャー』、11月には『王様戦隊キングオージャー IN SPACE』が配信されるなど、その勢いは止まりません。

 キングオージャーについての詳細は不明ですが、少なくともブンブンジャーにかんしては、プロデューサー補の吉川史樹氏が、ゴーオンジャーとのコラボエピソード「バクアゲ12(12話)『爆上エンジン』」の放送直後に公式サイトで「これから幕を開ける新たな戦隊の時代を大きく前に進めるきっかけとなったことは間違いありません」と言及しており、何らかの意図があることが示唆されています。

●スーパー戦隊の「ユニバース化」

 これらの動きについて推測ですが、個人的にはスーパー戦隊シリーズの「ユニバース化」を狙っているのではと考えています。例えば、マーベル・スタジオの「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」が有名です。簡単に説明すると、複数の作品が同一の世界観の中で、物語が相互に関連し合いながら展開する、ゆるやかな繋がりを持つ世界設定のことを指します。

 戦隊シリーズの過去作品でも『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に「アオニンジャー/加藤・クラウド・八雲」の師匠として『魔法戦隊マジレンジャー』の「小津翼/マジイエロー」(演:松本寛也)が登場したり、『魔進戦隊キラメイジャー』で陸上選手としての一面もある「速見瀬奈/キラメイグリーン」(演:新條由芽)のスポンサーを『獣拳戦隊ゲキレンジャー』でも主人公たちを支えた「スクラッチ社」が務めていた例もあります。

●ユニバース展開の土壌を整える

 しかし、スーパー戦隊シリーズは原則として1年で放送が終了するため、その後の展開に繋がらないことが多いのが実情です。これは非常にもったいなく感じますが、この問題を解決する方法はないのでしょうか。そこを突き詰めて考えていくと、必要なのは「そのための舞台を整えること」のように思えます。

 例えば、同じ東映の「仮面ライダー」シリーズでは、悪役を中心にシリーズ作品の登場人物が会した『仮面ライダーアウトサイダーズ』が2022年から展開されています。同じように限られた登場人物で長期スパンに渡って展開される作品を作っていけば、自然と複数の作品に渡って、緩やかなつながりを描いた展開もできるのではないでしょうか。

●広がっていくシリーズ展開

 そのための土壌作りを現在のブンブンジャーで続いているコラボ展開や『キングオージャー IN SPACE』が担っている可能性もあります。『キングオージャー IN SPACE』には『特捜戦隊デカレンジャー』から宇宙警察地球署署長「ドギー・クルーガー(CV:稲田 徹)」や、『宇宙戦隊キュウレンジャー』から宇宙連邦大統領「鳳ツルギ(演:南 圭介)」の登場が明かされています。

 ブンブンジャーも本来は全宇宙で開催されている「ビックバングランプリ」に参加するために結成されたチームという設定があるので、宇宙を舞台としてシリーズが続けば参戦する可能性は十分にありそうです。さらにゴーオンジャーの炎神たちもライバルとしてレースに参加することがあったら面白そうです。

 後半は妄想が強めの内容ですが、先述した通り他の戦隊がブンブンジャーへコラボ参戦するのに何やら意図が隠されているのは確かです。まずはバクアゲするためにイマジネーションを高めながら、トッキュウジャーとのコラボ回を楽しみに待つのが良いのではないでしょうか。

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