心揺らぐ夏油、様々な出来事を目にした彼の決断は……〜呪術廻戦 第77話「玉折ー弐ー」ネタバレ感想

星漿体を巡る事件は決着を見たものの問題は根深く、任務に当たった彼らのそれからに変化を与えていました。

その中でも非術師を守るために頑張っていた夏油はその理由を見失い迷いを抱える事になってしまいました。

そんな彼の目の前に現れた女性と彼女が夏油にどんな影響を与えていくのか。現代へ繋がる話が描かれる過去編の気になる展開はどのような道を選ぶのか。気になる今回の感想をもう詳しく見ていきましょう。

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呪術廻戦 第77話「玉折ー弍ー」

"特級術師"九十九由基の目的と彼女が夏油に与えたものは……⁉︎

盤星教との一件から術師が守るべきものとは何なのか、自分は何のために戦うのかを見失ってしまった夏油。そんな彼の前に現れた九十九由基は五条と夏油、そして彼女の3人しかいない特級術師でした。虎杖たちの時代では更に前日譚の主人公である乙骨も増えて4人となった特級術師ですが希少な才能であることは間違いありません。ただ能力が高いだけでは特級術師にはなれないはずですが、彼女にはどんな才能が隠されているのでしょうか。

そんな由基はどうやら海外を飛び回って高専からの依頼を全く受けないという彼女の評判はあまりよろしくない様子。その理由について方針が違うと話す彼女が行おうとしていたのは発生した呪霊に後手で対処する対症療法ではなく、呪霊が生まれない世界を作ろうという原因療法でした。

彼女は全人類から呪力を無くすか、全人類に呪力のコントロールを可能にするという方法で呪霊の生まれない世界を作り上げようとしていました。

前者のモデルケースとしてあげたのは禅院甚璽(ぜんいん・とうじ)=盤星教の依頼を受け伏黒として対峙した伏黒でした。天与呪縛によって呪力が抑えられるケースはいくつかあるが完全にゼロなのはただ1人だったと言います。レア中のレアケースな上にそんな彼が亡くなってしまったために由基の現在の関心は後者の呪力のコントロールにあるようです。

術者本人が死後呪いに転ずる以外で術者から呪霊は生まれないと話す由基に「非術者を皆殺しにしてしまえば良い」と極論に向かう夏油。そんな彼の答えを由基は”アリ”だと話します。もちろん彼女自身は理屈では納得しても実行に移そうとするほど狂ってはいませんし、発言した夏油本人も思いもよらぬ返答に動揺してしまうほど。

弱者故の尊さも醜さも理解し誰よりも正しい事を成そうとしている夏油が選択した未来、それが現状の彼の行いに繋がっているというのは皮肉が効いていますね。

同胞の死に夏油が決断する未来とは……

2年生チームの灰原と七海が向かった任務は二級呪霊の討伐任務でした。しかし、その実態は産土神信仰から来るもので一級案件と彼らの手には収まりきらないもの。難易度誤認といえば虎杖たちが3人だけで向かった少年院での任務が思い出されてとんでも無い事に巻き込まれていそうな気もしてしまいますが、同じく八十八橋での任務もまた想定外の案件だった事が判明していたり意外と良くあるんじゃないかと思っています。

残念ながら結果オーライとはいかなかったコチラは灰原が死亡、七海も負傷という悲惨な結果になってしまいました。失意の中で「もうあの人(五条)1人で良くないですか?」と呟いてしまう七海の声に賛同してしまう人も多いはず。

それにしても現在に登場しない事や七海が術師を辞めてしまった理由に関わってきそうな辺りで死にそうな気配が漂っていた灰原君でしたがアッサリと劇的な展開もなく死んでしまう辺りこの漫画の容赦のなさが溢れているような気がします。首が90度曲がっていたり結構エゲツない殺され方していますね……。

盤星教で見た人間の醜さや仲間を死によって揺らいでいた夏油の心でしたが、そんな彼の選択を決定付ける任務が訪れます。

山奥の村で起きた神隠しと変死事件を解決しようと向かった夏油の前には囚われた2人の子供たち。どうやら原因がその子らだと思った村の大人たちの仕業のようです。恐らくですが呪力の才能があった子供たちが大人を守ろうと動いた結果、未知のものを恐れた大人たちがそれが原因だと決めつけた感じがします。

夏油が助けようと思ったのは非術者の大人たちではなく、いわれの無い仕打ちを受けている子供2人でした。夏油は住民を大量殺害の後に姿を消す事になります。

まとめ

星漿体の少女を巡る盤星教との戦い以降、夏油が悩み続けていた事に対する答えがついに出てしまいました。結果的にこうなってしまう事がわかっていたとはいえ……止められなかったものか。
悪気があった訳では無いとは思うのですが、九十九由基の言葉が彼を行動に走らせてしまった後押しになってしまっていますね。
それでも正しい事をなす為に非道に堕ちたと思うと、少し彼の見方が変わって来るような気がします。

方法論は違うとはいえ特級術師の3人がそれぞれ現状の勢力を忌み嫌い、変えていこうとしている現代の出来事はなんとも言えません。五条ですら一歩間違えば最強の敵になり得るような……。

次回でクライマックスという事で過去編も終わりが見えてきましたが、果たしてその次はどのような展開が待っているのでしょうか。前振りされていながら待ちぼうけになっている準一級術者昇格ミッションとそれに伴う修行編とか……?

夏油失踪に対して五条がどう反応するのか楽しみな過去編の結末とこれから先の展開がますます楽しみになってきます。

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