週刊少年ジャンプ2019年第29号(6/17発売)の呪術廻戦の感想です。本編のネタバレを含みますので読みたくない人は注意してください。
前回の第61話「起首雷同−捌」の感想はこちらから
呪術廻戦 第63話「共犯」
虎杖の想いに釘崎の答え
冒頭は終えたばかりの九相図兄弟との戦いについて話し合う虎杖と釘崎から始まります。単純なコマ割りなのですが、逆にそれが二人の淡々と話し合う情景も表現しているようで上手いんですよね。
背景は同じ景色が続いているようで微妙に異なってたりするので後の展開からすると伏黒と合流しに歩いているところだったりするんじゃないかと思います。
それにしても毒を抜いてもらうのに家入さんが起きているかどうかはともかく「シラフかな」って高専の大人たちはロクでもない人間しかいないんでしょうか?(笑)
虎杖はそんな釘崎の怪我もそうなんですが彼女が受肉体の呪霊を殺してしまった事を心配しています。自分はどうかと聞かれて虎杖が答えたのは真人戦での改造人間から頼まれてしまった時の事ですね。
だからこそ虎杖の戦う理由にもなっているのですが”助けられなかった命”に関して彼はどんどんと背負っているんですね。九相図兄弟の壊相と血塗の事もそうしていくんじゃないでしょうか。強さの源でもあるんでしょうけど脆さも兼ね備えてしまっているので万が一が起きてしまった時が怖いです。
そんな虎杖に対して釘崎は「じゃあ私たちは”共犯”ね」と答えるのですが、月並みな「今回のことは私も半分背負ってあげる」的なセリフでなく”共犯”と表現した辺りで割り切っている釘崎の根底にも罪悪感が少なからず残っているようにも思えます。
そして2人は寝ている伏黒と合流。宿儺の指の処理をどうするか話し合っている際に「食べようか?」と、虎杖はかなり簡単に答えてしまうのが笑えます。「残飯じゃねーんだよ」って突っ込まれてしまっていますが本当にそんなノリですね。
虎杖は伏黒に念を押されてまで指を受け取るのですが、手に口を開けた宿儺が勝手に捕食してしまうという。伏黒のダチョウ倶楽部の「押すなよ、押すなよ」的なフラグになってしまいました。
それにしても本当に今更ながらに五条先生が適当だという事に気が付いた虎杖でしたが、交流戦を前に生きていたことをばらした時のダダ滑りっぷりとかで気づかなかったのが意外としか言いようがありません。
次なるステージへ向けて大人たちも動き出す!
八十八橋の呪霊との戦いから二日がたち五条は歌姫と連絡を取っていました。日常会話のように装っていますが内通者の話、どうやら学生の可能性もあるようでどう転ぶのかわかりませんね。
敢えてここで言及したという事は新シリーズに効いてくる可能性も……!?
別件でなにやら考えがあるような五条は冥々に何かを依頼している様子。大金をポンっと出せちゃう五条先生は流石としか言いようがありません。
八十八橋で起きた事件が虎杖が宿儺の指を食べた事に協調して起きた可能性が極めて高いとの予想を釘崎に話す伏黒。しかし虎杖は虎杖で宿儺から話を聞いてその事を知っていました。最終的にお互いがお互いのことを思って口止めするのは信頼関係が熱いですね。
その頃、京都校では冥々が禅院真希とパンダを、東堂は東京高専の一年生3人を一級術師に推薦!
次回からは審査のための任務が始まったりするんでしょうか!?
まとめ
戦いを終えてそれぞれの内心が告白されるのですが思いやりの関係性がエモいとしか言いようがない感じです。
そして再び言及された内通者問題と次なる試練も待ち構えているようで……この布石が次回以降の展開にどうかかっていくのか楽しみで仕方ありません。
楽巌寺学長曰く、”特級は斜めに外れた位置付けで一級こそが他の術師を牽引していく存在”だそうです。
今はスクエアに行ってしまいましたが同じジャンプの「ワールドトリガー」でもボーダーではS級は特殊な存在で2人(現在は天羽1人になっていますが)で実質的にトップはA級隊員だったりするので似たようなものかなと思いました。
虎杖たちにそんな一級術師になれるための大チャンスが到来!
今回の一件を評価するならば特級を一人一匹ずつ倒した虎杖たちはおかしくもないのですが、同時にパンダと真希も冥々によって推薦されているのが気になります。特に真希なんかは呪力を持たないために黒閃や領域展開と言った一発で成長を見込めそうな手段を持たないですし、頼みのフィジカル面も伏黒からは交流戦メンバーが呪力なしで殴り合ったら勝者は”虎杖”だろうと言われてしまうほど。過大評価にも思えてしまうのですが、恐らく裏で五条が手を引いてるだろうことを考えると何かあったりするのでしょうか?
恐らく次回からは試験が始まるのでしょうが、今回もまたタダで終わる気がしません。いつものように呪霊サイドも関わってくるとしてどういう形になるのか期待が広がります。
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