今年の冬は二本立て「劇場版仮面ライダーゼロワン」「劇場短編仮面ライダーセイバー」をネタバレ込み感想を紹介します

新型コロナウイルスの影響で上映が延期されていた劇場版仮面ライダーゼロワンと現行シリーズである劇場版仮面ライダーセイバーの同時上映となり、12月18日より対象劇場にて公開開始されました。

今回は「劇場版仮面ライダーセイバー不死鳥の剣士と破滅の本」「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」の感想をネタバレ込みで紹介します。

もし見たいと思っている人でネタバレされたくない人は鑑賞した後で戻ってきてください。

 

目次

劇場版仮面ライダーセイバー不死鳥の剣士と破滅の本

劇場版セイバーはストーリーよりもアクション重視!

起承転結で言えば結、仮面ライダー風に言えば
「最初からクライマックスだぜ!」
という印象を受ける映画。

本来ならば封印されていたはずのバハトが復活した理由やバハトがどうやって破滅の本を手に入れたのかという物語の導入部分には触れられていない。また人間ドラマも最小限でゲストの子供や女子高生、サラリーマンといった登場人物の背景は匂わせる程度に留めてあります。

そのため物語のスピード感としてはこれまでにない勢いで進んでいくのですが、その分として先述の通り事件の発端や経過などは物凄い説明不足なので理解が置いてけぼりになってしまいます。
主に尺の都合という大人の事情から制限が厳しい中で良く作ってくれたと称賛したい所なのですが、コロナ禍の影響さえなければ従来の冬映画と同じくゼロワンとの共闘映画として尺をたっぷり割いて作られていたはず……という事を考えると残念な感じがします。
ストーリー面は賛否分かれるところなのですが、ほぼ全編アクションなので仮面ライダーの活躍を楽しみたいのであれば本当に良く出来た映画だったと思います。

劇場版フォームである仮面ライダーセイバーエモーショナルドラゴンは全身赤ベースのクリムゾンドラゴンや銀に変化したドラゴニックナイトと違いブレイブドラゴンど同じく赤白黒のデザインで正統進化な感じが格好よかったです。

仮面ライダーファルシオンはどうなる!?

今作の敵である仮面ライダーファルシオンは不死身の再生能力を持っているおかげでどれだけ強力な攻撃を加えても復活してしまうため強敵らしさは充分。最終的にバハトはエモーショナルドラゴンの龍によって封印されてしまい、彼を封印した本はソードオブロゴスに厳重に封印されました。しかし今週の放送でソードオブロゴスの中に居る賢人の父を唆した真犯人の存在が明らかになったという。

もしかしたら本編で封印を解かれたバハトが再び強敵として飛羽真たちの前に立ちはだかる展開なんかもあるのではないでしょうか。

劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME

待ち望んでいたゼロワンの本当の結末!

ヒューマギアと人間の対立を描いた本編では一番の悪は人間やヒューマノイドの持つ悪意であるとして罪を憎んで人(ヒューマギア)を憎まず和解というエンドを迎えたわけですが、その割りに悪意(アーク)の代表であるアズは逃げ延びていたり滅亡迅雷.netの罪が無かった事のようになっていたりで、いまいちスッキリとしないオチでした。ヒロインであるイズも最終回では破壊されてしまった初代イズに代わって新しい端末が目覚めてゼロからのスタートを迎えたばかり。

そんな中途半端にも思えてしまう終わり方をした本編に納得のいく形で終わりを与えてくれたのが「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」という作品だったような気がします。

世界の滅亡を企むエスの真の目的とは!?

エスの目的はAIナノマシンの被験者になるもデイブレイクの発生でヒューマギアと同様にナノマシンが暴走。手を尽くそうとするも助けられずに死亡してしまった恋人を蘇らせる事でした。
エス本人もまた肉体を捨ててナノマシンに意識を移していた。最後に立ちはだかるのは人間ではなくヒューマギアでもない存在でした。

そんなエスの心を救ったのが大切な人を失いもがき苦しんだ経験がある或人なのは本編での闇落ちが活かされていると思いました。或人の説得で自分の過ちに気がついたエスは恋人の元に急ぎ結ばれた末に……。

エス役の伊藤英明のスーツ姿やナノマシンの研究員だった過去の姿は映えていて配役がピタッとハマっていましたね。

なんでもこじ開ける男、不破勇となんだかんだで面倒見が良い迅!

AI制御されたジェット機VSバルカン&迅のシーンも大迫力でした。やっぱりコックピットをこじ開けるも耐えきれずに飛ばされて星になるバルカンに対してゴリラ呼ばわりの上に直ぐに「まぁ、いいっか」と放置決め込む迅。どうでも良い扱いかと思いきやランページオールブラストでジェット機を打ち落とすも落下する機体に巻き込まれそうになるバルカンをキックで庇う迅など格好良いと思いきや面白おかしい2人の絡みは絶妙で笑えました。

ゼロワンのVシネマは滅亡迅雷.netのようですが、コメディ感満載のバルカン&バルキリーの話も見たい気がします。

1000%悪かった天津垓!

デイブレイクを引き起こした滅亡迅雷.netも大概なのですが、元はと言えばアークにラーニングさせたアイツの仕業と言っても過言ではありません。AIBOのお陰で昔の感情を思い出して改心したことで許された天津垓ですが何から何まで彼のヤラカシによって事件が起きてしまっているような。滅&迅や不破、刃たちに自信満々に彼らのことを「サウザー課で面倒を見ても……」と宣言しようとするも誰も見向きもせずソッポを向かれてしまうのも致し方ありません。

同じようにアイアンマン(アベンジャーズ)のトニー・スタークもヤラカシ癖がある社長ですが人望としては大違いですね。

ただ腹筋崩壊太郎たちを引き連れての1000%とゲストのアキラ100%との対決は面白かったです。

悪意の象徴アズは何を企む!?

本編では或人や滅を誘惑して悪意を引き出していたアズ。本編の最終回でも今回の敵となるエスにエデンドライバーを手渡し、テロ事件を引き起こすように誘導していましたよね。

そんなアズですが今回の出番は控えめ。滅の前に現れて助言を与え、自分で手を貸したはずのエスの野望が失敗してしまうように仕向けているようにさえ見えました。エスが心のどこかに迷いを抱えているのを見抜き、エスの手下であるベルに加担したのかも知れません。

今回のアズはエスと彼の手下たちのテロ事件に直接的に関与していなかったため仮面ライダーと対決する事はありませんでした。

きっと新しい悪意(アーク)に従い、これからも仮面ライダーたちと戦いを続けていく事でしょう。おそらくは滅亡迅雷.netのVシネマにも登場して悪意を振りまいてくれるのではないでしょうか。

やっぱり最後はイズと或人の絆が良い!

初代イズの最期の出来事もあり、もう大切なものを失いたくない或人は2代目のイズを危険から遠ざけるように指示をします。イズというヒューマギアに対して或人の気持ちが良く分かって感慨深くなります。

初代イズと2代目イズがゼアを通して邂逅し、これまでの記録をラーニングされるシーンも本当に良い。最終的に記憶を取り戻した事によって初代イズが復活するのではなく、あくまでも2代目イズが新たに初代イズ以上にも思える或人との関係性を構築していこうとする話に落ち着くのは満足のいく終着点だと感じました。

なんと言っても外せないのが仮面ライダーゼロツー(イズ)と仮面ライダーゼロワン リアライジングホッパー(或人)の同時変身と揃い踏みでしょう。これまで社長と秘書というパートナーだった2人が絆を深めて違った形でもパートナーになったのがなんとも言えません。

まとめ

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のために本来ならば冬映画の時期に延期されてしまった劇場版ゼロワン。短い上映時間という制約の中でたっぷりとアクションを見せてくれた劇場版セイバーとも出来が良く楽しめた映画でした。
特にゼロワンは本編の物語を締める上でこれ以上にない作品だったのではないでしょうか。個人的にはゼロワンはファンなら見に行って損はないと断言できるほど、歴代と比べても上位に位置する出来だったと思います。

上映終了後には2月に上映される戦隊映画3本立ての告知もあり、来年の戦隊である「機界戦隊ゼンカイジャー」の姿もバッチリ映ってました。何年かに一度、マンネリ打破のためか挑戦的な作りの戦隊シリーズが生まれますが今回のゼンカイジャーも同様になりそうで期待がかかります。

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